こころの話

占い師とカウンセラー

子どもの頃、現在からは考えられないほど病弱だった私は
自分が短命だと本気で思い込んでいて、
たぶんそれは、思春期特有の、刹那的な思い込みもあったのか
大真面目にそう考えていました

だから占いとかに関しては、漠然とした恐怖感があったのか
特に手相は、興味がありながらも絶対に避けようとしてきました

子どもの名前を付ける時も
名付けの本、は 購入しましたし、人並みに字画も考えました
それでも最後には、どうしても使いたい漢字を優先しました
心のどこかで、そんな考え方に支配されたくない
という思いも強い自分がいました

3人の子ども、下に行くほど字画は…

星座占いはよく分かりませんが
美容室においてあった『誕生日大全』があまりにも当たっていて
自分でも購入してしまいました

例えば、家相などは統計学だと思います
湿気の多い場所や日当たりのよい方向など
理にかなった指標であったようです

血液型の、たった4つの分類に関しては
ちょっと思うところがあり、結構信じているのですが
これは典型的な統計学だと思います
自分が40年間もA型だと思い込んでいたものが
検診でAB型と知り、とっても腑に落ちたからです

そんな私が、実は評判の占い師さんのもとへ足を運んだことがあります
自分で結論は出して、もう終ったことだったのにすっきりしない
しかも100%正しい結論だったのに、未練があったのでしょう
誰かに背中を押してほしい、という思いが強くって
TVで、毒舌で評判になっていた 銀座の母 を訪ねたのです

そのころは早朝5時に並んで整理券をもらえても
見てもらえるのは夜の10時過ぎでした
私の場合は 10分程度で、料金は良心的な 4000円

母はTVに違わず、気っぷのいいしゃべりっぷりで
私の迷いを一蹴し、叱り飛ばし、自信を持たせ、
終って外に出た時は、熱に浮かされたような気分でした

今、専門家の先生の下で心理学を学んでいますが
あの時の、占い、というのは 一種のセラピーだったのかな
と思うようになりました
決してこちらの言うことに耳を傾けてはくれない占い師だけど
善悪を、はっきりと突きつける
激しくて、険があるけれど、これは療法ではあると思います

それから二年ほど経って、
今度は仕事のことでモヤモヤして、再び訪ねてみました
今回も、もう決めていたことだったんですが、
やっぱり背中を押してもらいたくて…

今回は、TVのブームも去ってか、早朝に行っても誰もいません
改めてTVのチカラの恐ろしさを思いましたが…
母自身は相変わらずのパワーで、しゃべりまくって…

  あんたは商売人の手をしてない
と、これまた一蹴されて、ご自分の自慢を目一杯されて
…ダメ出しされても、どうしようもありませんでした

つまり、私は占いに、自分の都合の良さを求めて行ったのです

さて、カウンセラーはどうなんでしょうか
実は、大方の人同様、訪ねていったことはありません
そこまでの悩みじゃあないし、病気ではないから、って…

でも実践の授業で、先生や先輩から何度か受けました
当たり前ですが、占いとカウンセリングの違いを実感しました

カウンセリングでは、自分のもつれた心の糸を整理する、
ってことが目的になります
授業中の短時間でも、上手な人に引き出されると
それが明らかな形となって、成果が得られます

もやもやしていたのはこのことだったのか
自分が避けていたのはこのことだったのか
自分が求めていたのはこれだったのか…

解決する訳ではありません
整理する作業です

でもこれを得て、自分の心に一歩踏み込めたのは事実です
だからこそ、「商売には向いていない」はずの私が
こうして一歩、踏み出すことを決意したのです

それが無理でも、やってしまうのが自分
そんな自分を認めることが出来た
それが私のカウンセリング体験です2

この記事は、2011年5月23日(月)にFC2ブログに投稿したものを編集しています。

投稿者

tokyomatsuzaki@gmail.com
サイト管理人です。

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